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日々と生活

喧騒

今までの怪我や手術の話になった時

数年前に手術をする事になり、その際に出血多量で輸血が必要になる場合があるため

事前に自分の血を採血して保存をした話をしたら

死ななくてよかった、と友人に言われた。

 

あの時、総合病院の一室

看護師さん達が他愛もない話をしながら

採血を見守ってくれていた。

 

自分の血液が管を通る様子を見ながら

出血多量で手術中に死ぬかもしれない可能性についてぼんやりと考えていた。

 

今ではぴんぴんして笑い飛ばせる話で

軽い気持ちで話したけれど

手術の準備をしている時は死を隣に感じていた。

 

死ななくてよかった、と言ってもらえるなんて

あの時は想像すらしていなかった。

 

休日の空は快晴で

友達とコーヒーを飲み

他愛もない話をした。

 

 

 

 

smart

突き詰めるところ

自分を上げるしかないのだ。

 

できないことも多いけれど

そこにフォーカスしたら終わりだ。

できていることを信じて

大切にしていく。

 

できる限り美しくありたい。

姿勢や見た目が格好良くありたい。

 

何よりも大切にしたいのは

自分に無理をさせないことだ。

幾度も無理をさせたからわかる。

 

食べたいものを食べるために健康でいて、

伸びやかにいるために感性をおろそかにしないで

そして必ずできると信じることだ。

 

 

音源

外気は春だった。

マフラーを巻いてコートを着て外へ出て、

街を歩く人が薄着なことに気付く。

風は吹いていない。

駅前の雑踏の中マフラーを外すか逡巡する。

 

レコードを買いに駅前の歩道を渡る。

真剣にお目当てを探す人々、お昼にしてはなかなか盛況だ。

邪魔をしないようにするりとレコードの棚の前に滑り込み

90年代以降7インチのシングルのカテゴリーを1枚1枚素早く探す。

 

レコード針をプレイヤーにセットする

重りの目盛を回して調整する

33回転か45回転かを選んでレコードに針を落とす

レコードにまつわる動作全てが好きだ。

丁寧で静かだと感じる。

 

細い駅前の歩道は飲食店がひしめいていて

学生や会社員でいっぱいだ。

左手の楽器店を横目に駅を目指す。

待ち合わせをしてお昼を食べに行く。

 

立ち止まって空気が春めいていることを肌で感じる。

鞄の中には3枚のレコード、

信号が青になって向かう人並

イヤホンを外した。