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夜の告白は思わぬ形で心に響いた。
もうそれが人生の答えにしてもいいんじゃないかと思える説得力があった。
曲がりながら上ったり下ったりを繰り返し
その時その時に全く違う人と恋愛をしてきて
仕事を変えながら歩いたらいつのまにかこんな所まで来ていた。
世界は広く明るかったけれど
歩いてきた道は思い返せば砂漠のようだった。
白砂が見渡す限り延々と続く景色を
もう少し歩けば水があるのではないか、
木が生えているのではないかと
微かな希望だけで進んできた。
誰かと一緒に進むのならば
長い長い砂漠の道で
横にいるだけでありがたいらくだのような存在になりたい。
ただそこにいるだけで何より心が頼もしい、
そうなれるならいつでも覚悟を決められる。